久々ぶりに隆太窯コンサートへ出かけてみた。
今回で163回目らしい。小さい頃はじっと黙って座ってなきゃいけないコンサートが苦痛でたまらなかった。そしていつも途中で親につまみ出されていた。
けど大人になってみるとやはりクラシックはバロックが好き。バッハは何を聴いても素直にいい音楽だなあと思える。
情緒を全面に出さず、メランコリックな感じを含みつつ、ちょっとストイックな感じがいい。同じ時代に猫足の家具とか作られていたところが多少驚きでもある。
大学生当時、白いGパンをキチッとはいたピン!ポン!パン!に出てくるお兄さんのようだった寺神戸亮さんも、今では立派な貫禄で世界中を飛び回っているバイオリニスト。今回はチョ ソンヨンさん(チェンバロ)と組んでの演奏。
この、ソンヨンさん、一見もの静かそうな人だったけど、チャンバロを前にすると人が変わったようにパッショナブルに演奏している姿が印象的だった。とても歯切れの良い、生命力のある音を出す人で、チェンバロの弾ける音って、こう有るべきだったんだ!と改めて感動した。上手いマッサージ師はどんなに軽いタッチでもバシッと一発でツボに入れて気持ちよくさせてくれるけど、そういう音。チェンバロはさぞかし気持ち良かったろう。素人耳にも、この人はきっと世界的なジニアスなのではないだろうか、と思える奏者だった。
コンサートの後は緊張がとけて笑顔いっぱい、実はおしゃべり好きな女の子だった。『あなたとは他人とは思えない!』と目をキラキラさせながら話してくれた。そうねえ、私の祖先は韓国の人らしいからどこかでつながってるかもね。パッション系だし。なんちゃって。
楽しかった。けど、わたし、最近ちょっと遊びすぎ?
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